宮城県石巻市 丸平かつおぶし「希望のかつおぶし」



創業100年で果たした、悲願の東京出店。
3月11日、津波は全てを流し、私たちの「夢」までも流していきました。
そんなある日、届いた一通の写メール。
それは、復興への決意を届けてくれました。
この「かつおぶし」で必ずご恩返しします!

私たち、丸平かつおぶしは、創業明治36年、宮城県石巻市で、こだわりの「かつおぶし」や三陸の豊富な海の幸を利用した「漬け魚」などの製造・販売を行ってきました。
2008年には、創業100年の歴史の中で悲願だった、東京の直売店を大田区梅屋敷にオープンしました。
オープンして3年半、「ご飯が美味しくなる魚の提供」をコンセプトに、おかげさまで、地元の多くのお客様にご愛顧いただくことができました。
そんな中に襲った3月11日の悲劇。
本社工場は、海の近く、北上川沿いにありました。
地震発生後、社員は全員自宅に帰し、津波の警報が鳴り始めたとき、私は父と3階に逃げ込みました。
襲ってきた津波は覚えている限りで4波。津波が引くまでの間、かつおぶしを食べながら飢えを凌ぎました。
工場は3階建てでしたが、津波の影響で、2階の事務所までが完全に水没してしまいました。
1階には漬け魚の工場がありましたが、津波により機械は流され、原料の魚も流され、秘伝だった漬けダレも流されてしまい、今もなお生産が不可能な状態です。
食材の供給が不可能なため、3年半続けてきた、悲願のお店を閉める決断をせざるを得なくなりました。
絶望の淵に立たされつつも、目の前の現実との日々。




そんなある日のこと・・・
届いた一通の写メール。
それは、閉店した東京の直売店の大家さんからの写メールでした。
そこに映っていたのは、たくさんのお客様からの応援のメッセージ。
閉店の際にシャッターに貼り出した紙には、自然と、これまでお店に通ってくださっていたお客様から、寄せ書きが書き込まれていたのです。
それは、貼り紙の隙間という隙間に書き込まれ、隙間が全て応援のメッセージで埋まっていました。
貼り紙だけでは書き切れなかった誰かが持ち寄ってくださったのであろう、新しい紙が追加され、そこにもどんどん応援のメッセージが書き込まれていました。
新しく追加された紙は、計6枚。寄せ書きの数は100件近くに上りました。
メールをみた瞬間に、嬉しくて、、、涙が止まりませんでした。
今まで培ってきた3年半、こんなにたくさんお応援をしてくれるお客様と巡り会えたことに、心から感謝しました。
工場の生産を元に戻すことができたら、こうして応援してくださったお客様に必ずやご恩返しをしたい!
そのためにも「しっかりと再建して、また東京で商売をやるんだ」と決意を新たにしました。



「漬け魚」の製造設備は、軒並み流されてしまい、原料を保管していた冷凍庫も駄目になってしまったため、再生産はまだ難しい状態ですが、私たちは、唯一の大きな希望を残してもらえました。
創業から多くのお客様に使っていただいている「かつおぶし」の製造設備は3階にあったため無事だったのです。
また、原料のかつおぶしも、「丸平さんの再興のためなら」と、産地の方々のご厚意で都合いただくことができました。
「かつおぶし」といえば、私たちの原点。明治36年の創業より、ずっとこだわって作ってまいりました。
東北6県の1,000店舗を超えるうどん、蕎麦屋で使われ、中には、創業当時からずっと使い続けてくださっている老舗の蕎麦屋もあります。
東北出身の多くの方は一度は食べている、「懐かしいふるさとの味」ともいえるかつおぶしだと思っています。
「かつおぶし」は、震災から50日ぶりに電気が回復し、なんとか生産を再開することができるようになりました。
大変ありがたいことに、ほとんどのお取引先様が、私どもの「かつおぶし」の再生産を、心待ちにしてくださっておりました。
心からの感謝と共に、更なる復興への元気をいただくことができました。ありがとうございました。


このかつおぶしを購入いただいたお客様に、約束をさせてください
私たちは必ず、復興します!
多くの方から勇気をいただき、「かつおぶし」の再生産は、なんとか出来るようになりましたが、
やはり多くの方に愛していただいていた「漬け魚」も再生産できるように、これからも復興に向けて歩んでいきたいと思います。
屋敷商店街で丸平商店をご愛顧いただき、温かい応援のメッセージを寄せてくれたたくさんのお客様のためにも、絶対に復興します!
そして、梅屋敷に再びお店を作り、再び三陸の美味しい魚をお届けすることで、ご恩返しをさせていただきたいと思います!

▼閉店したお店のシャッターに貼られた応援のメッセージ
皆様からの応援のメッセージに、救われました。本当にありがとうございました。
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